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映画 二百三高地(1980年 東映) [映画の話]

戦争映画ついでというわけではではないのですが、「二百三高地」をみました。

えっと、ご存知の方もいるかとは思いますが二百三高地の説明を簡単に。

日露戦争のお話です。
ロシアはその勢力を中国大陸に拡大しつつありました。このままだと勢力は朝鮮半島に達し、何れは日本本土もロシアの植民地・・・というピンチ。時の内閣総理大臣は伊藤博文。なんとか戦争を回避しようと考えますが、手立てが無く。日本はロシアと開戦します。

ロシア艦隊には勝利し、彼らを弱体化させることに成功はしたものの撃滅にはいたらず、彼らは旅順港に立て篭もります。遠く欧州からは最強のバルチック艦隊が日本を目指してやってくる。最強のバルチック艦隊に対抗するには日本海軍の全勢力を振り向ける必要があるのですが、旅順の艦隊を先に撃滅しないことには、日本海軍は挟み撃ちで全滅必至。ロシアもバルチック艦隊が到着するまで我慢の亀の子状態で旅順港の中に引っ込んで出てこない。

そこで陸軍に、陸から旅順を攻撃して海軍を助けよという命令が下ったわけです。しかし当時旅順にはロシアが誇る最新技術を駆使した史上最強の要塞が作られていたのです。普通に考えて・・・短期攻略は不可能、突撃すれば全滅は当たり前。

そんな難攻不落の旅順要塞を落とすことを使命として赴いたのが乃木大将率いる第三軍、この作戦のために民間から徴兵された者もたくさん含まれていました。

第三軍は要塞めがけて突撃を敢行するんですが、最新兵器の前に「ほぼ全滅」。弾薬なども不足しがちで、なかなか思うような攻撃もできない。そうしている間にもバルチック艦隊は日本に近づいてきます。もはや猶予はならない。

そこで陸軍は、敵艦の集結する旅順港が見下ろせる「二百三高地と日本軍が呼ぶ高台」にすべての攻撃を集中します。どうにかこうにか二百三高地を陥落させた第三軍は、そこに弾着観測所を設置 二百三高地越しに旅順港の敵艦を砲撃。この作戦は見事に成功し、旅順のロシア艦隊はほぼ全滅。一ヵ月後には旅順要塞も降伏。さらに第三軍は北上して奉天でも奮戦。また、旅順の陥落によって、後方の憂いが無くなった連合艦隊は、はるばるやってきたバルチック艦隊を見事に壊滅させたことはご存知の通り。

映画ではこのストーリーが、陸軍大将乃木希典と、この作戦のために徴兵されたトルストイを愛する金沢の高校教師の二人の目線によって描かれています。乃木大将はかなりの凡将として描かれており、二百三高地への攻撃方法指示も児玉源太郎が行ったということになっていて、ストーリーは司馬遼太郎の「坂の上の雲が基本になっているのかなぁと思います。(って「坂の上の雲」読んでないじゃねぇか・・)
凡将か名将か、いろいろ見方があるようで。

乃木希典=仲代達也、児玉源太郎=丹波哲郎(いつもの調子なんだけどカッコいいです)、
元金沢の高校教師=あおい輝彦、婚約者=夏目雅子。

その他、そうそうたるメンバー・・・
明治天皇=三船敏郎、伊藤博文=森繁久弥、閣僚は・・・役者としてもみな重鎮・・・みたいな。
あおい輝彦の部下で、旅順要塞に最初の日の丸を掲げる兵士=新沼謙治・・
そんな人も出てます。

当時、この映画の主題歌である、さだまさし「防人の詩」がヒット。
というよりも、人気絶頂だった「さだまさし」を使って、映画のほうを盛り上げようとしたというのが正しいでしょう。映画は二部構成になっていて、中入りが設定されているんです。映画館では休憩タイムですよね。その中入りに入る前にこの曲が流れて、テロップで歌詞がでかでかと映し出されるんです。「え~ッ、なんじゃこれ~!! 」って感じでびっくりしました。当時さだまさしがどれほどの人気者であったかが想像できる演出だといえるでしょう。今見ると大失敗(笑)

メルギブソンの「パトリオット」とは民間人が戦争に巻き込まれ多くの人が死んでいくという点では似てるんですが、パトリオットでは犠牲を払いながらも、最終的には「戦争に勝った万歳!!」、「あいつは悪いやつだった」で終わるのに対し、「二百三高地」ではより救いようが無い感じがします。誰が悪いのでもない・・・誰が勝ったわけでもない・・。満州はいま日本じゃないっていうことも、そう感じる理由のひとつかもしれないけどね。

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